キャンプの薪割には両刃鉈
もうすぐすると、連日40度近い酷暑が続く夏がやってきます。
そうなる前に、一度キャンプへ行っておきたい。そんな方も多いかと。
本日は、キャンプやアウトドアが好きな方向けの内容、かつ、前回、前々回から続くシリーズです。
本日スポットを当てるのが、「狩猟刀」「アウトドアナイフ」です。
「良い包丁なら何でも切れる」
「良い鋏なら何でも切れる」
と言う風に誤認をされている方が時折いらっしゃいますが、ナイフ、狩猟刀でも似た事象が時折ございます。
特にご注意いただきたいのが、キャンプの時に行われる「バトニング」と言う薪割方法。
キャンパーさんの間では、何も特別ではない、かなりメジャーな薪割方法だと思います。
ご存知ではない方にわかりやすく説明しますと、薪に当てたナイフの背に、
ほかの太い薪やハンマーなどを打ち付けて薪を割ると言う方法です。
荷物を削減する目的でも、調理用のナイフなどと兼用される形で、この手法で薪割をされる方はかなり多いです。
これまで何度かありましたが、当店のナイフでバトニングをしていて、ナイフが欠けた、曲がった、等々…。
これも前回包丁の時に述べた事と似ているのですが「刃付けが鈍いからこそ、この手法で薪が割れる」と言う面が大きいです。
「高級なナイフだから、太い薪でも簡単に割れるだろう」と言うのは鋏、包丁と同じく誤りです。
バトニングに耐えられる事を目的として作られたものでないと、
刃物にかなりの負担がかかりすぐに刃こぼれや折れ、曲がりなどが発生すると思います。
上から叩くのですから、刃物に伝わる衝撃は、カボチャを包丁で強引に切る時の比ではありません。
このシリーズのように、当店のナイフの多くは狩猟用で木を叩き割る前提では製造しておりません。
当店にはアウトドア用のナイフもございますが、木を削る、調理をする、ロープを切る等の目的で使用する物がほとんどです。
バトニングをされる際は、バトニングをする前提で厚み等を設計、製造されたナイフをお使いください。
当店では、キャンプでの薪割は、厚みも十分なこういった両刃の鉈で行っていただくことを推奨しております。
このように、少し切れ込みを入れて鉈を指し、トントンと薪割台に叩きつけるようにすると、上から強引に叩かなくても割れます。
※節の有無や木そのものの硬度、乾燥の状態など、どれほどスムーズに割れるかは木の状態にもよります。
初心者の方は、このような海老鉈と言う、刃の上部に突起がついたものをおすすめしております。
この突起は、振り下ろした時に薪割台と刃が接触するのを防ぐために付けております。
初めて鉈で薪割をされる方におすすめです。
この両刃竹割鉈も、薪割にお使いいただけます。
持ち手の部分にロープを巻いて自分流にカスタムできるので、キャンプ通の方にも人気です。
日野浦刃物工房 味方屋作 越後鍛冶鉈 両刃 磨 マスコット鉈105mm
フェザースティックやブッシュクラフトでの木の加工など、削る事も一緒にされる場合は、コンパクトな物の方が使いやすいです。
まだ6月初旬であれば、日没後は涼しく、焚火や焚火調理が楽しめる気温の日も多いです。
真夏になれば多分今年も40度に迫る気温になり、秋になるまでアウトドアそのものをやりにくくなると思います。
今のうちに行っておきましょう。
最後までご覧いただきまして有難うございます!
スタッフ一同、ご来店を心からお待ちしております。